香月泰男展を観て

昨日、山口県美術館に「香月泰男展」を観に行って来ました。
いやあ、とても良い環境の中にある美術館でしたね。 
周りの新緑の清々しさが美しかったし、空気まで美味しく感じました。
香月泰男展を観たいと思ったのは、NHKの新日曜美術館を見た時、
私としては、久し振りに珍しく、衝動的に観たいと思いましたね。(田中一村以来かな…)
テレビの映像だけでも、かなりショックを受けましたが、
実際に生で近くで見てみると、とにかくシベリア抑留の絵は、重かった!
想像だけで描ける絵ではありませんね、彼自身の腹の底から湧き上がる血の叫びがあってこそ
描ける世界ですね。
シンプルな色づかいと構図、現代版画を見てるような斬新さ、彼独特、木炭の黒絵の具…
何と言えばいいのか、言葉を失う香月泰男の心象風景!
理論や理屈を越えた、体験でしか描き得ない、内面から湧き上がってくる作品ですね。
こんな重くて疲れる絵は描きたく無いけど、 魂(気)の入った作品は好きですね!
余談ですが、最後の部屋でみた、金属と木で作った小作品の人形、ホッとしました、
窓の外、建物の周りを包む新緑の美しさが対象的に心を和ませてくれました。

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