訃報

『天使』 としき作

2日、出張先に女房から携帯が入る。
何故か嫌な予感がする…残念だけどやはり予感はあたってしまった。
“がんばれ共和国”キャンパー(難病や障害のある子の呼称)の1人である
S君の訃報。
また1人、私の小さな友人との別れ…
何時か来ると分かっていても、堪らない気持ちになる。
みんな仲間は、命の狭間ぎりぎりのところで頑張っているだけに、
いつ何かがあっても決して可笑しくない…
分かってはいるけど、正直分かりたくない気持になる!

S君のご家族は、
S君を中心に、お父さん、お母さんそしてお祖母ちゃん、長女のHちゃんに
次女のKちゃん、そして末っ子のK君と、毎年大家族7人でキャンプに参加してくれる。
ホントにいつも明るくて親子の絆がしっかりできている健康的な家族。
兄弟達もS君を思いやり助け合っているのが良く分かる。
急遽予定より早く切り上げ、3日のお通夜そして4日の告別式に女房と2人出席する。
改めてN家ご家族の温かい絆の深さを知ることが出来た。

S君はかなり重度の障害があり、
今年のキャンプでは、直前まで体調が悪く入院していたにも関わらず
今までになく調子が良くて、ほんと今年ほど穏やかに落ち着いたS君を見たのは
初めてだった。
しかし、キャンプ後直ぐに再度入院。
かなり症状は重く、厳しい状態だったと聞く。
2ヶ月にわたる入院後、元気に退院したと連絡が有った矢先
なのにこの現実…
告別式で長女のHちゃんが、けなげにもお姉ちゃんとして涙ながらに
弔辞を読んでくれた中に、如何にS君が“がんばれ共和国”のキャンプ
を楽しみにしていたか、そして家族みんなで参加する“がんばれ共和国”が、
N家にとって大切な、大切な一大イベントだったかを話してくれた。

S君に、“ありがとう”と心の中でお礼を言わせてもらった。
ありがとうの他に何も言葉が見つからない…

小さい末っ子のK君が涙を拭きながら“ぼくお兄ちゃんになったから…
一番のお兄ちゃんになったから‥“と何度も言っていたことが強く印象に残っている。

改めて”がんばれ共和国”を生き甲斐としてる、参加家族やボランティアの為にも
本当の意味での「心の実家」として護って行かなければならないと強く感じ、
子を亡くしたご家族のサポート、なにが”がんばれ共和国”として出来るか
スタッフと一緒に今後真剣に考えて行きたいと思う。

コメント

  1. 熊本バルーンクラブ より:

    S君の訃報をを知り、「がんばれ共和国」はキャンパーの皆さんにとって一回一回が私たちが思う以上に大切な存在で有ることを思い知らされました。
    直前まで体調が悪くても「がんばれ」に行くことで元気を取り戻せる。
    それが「がんばれ共和国」だと感じました。
    今年は気球の係留が悪天候のため出来ず、たぶんS君も楽しみにしていたと思うと非常に残念です。来年こそはかならず。
    S君のご冥福をお祈り致します。
    熊本バルーンクラブ 一同

  2. あすか より:

    私は知ったときは、
    あぁ、こうしてればもっと楽しめたのかもしれないと訃報をきいた時に思いました。
    でも、それはS君が残してくれた証なんだと気づくと、何だか嬉しくなりました。
    嬉しいだなんて何か表現が違うかもしれないけど…。としきくんの絵は何かを感じさせられますね(^^)
    遠くから’ありがとう’伝わったかな…

  3. 翔太郎ママ より:

    S君の訃報を知り、家族一同驚いています。
    ご両親、ご兄弟、おばあちゃんの事を思い出すととても心が痛みます。
    言葉もないほどショックを受けております。
    S君のご冥福をお祈り致します。

  4. jounoo より:

    引越をし、久しぶりにネットが繋がり久しぶりにこのブログを読みました。
    S君の訃報、本当に驚きました。
    夏に市立Y病院の小児病棟から助産師が数人、自分の職場に異動してきました。みんなS君を担当したことがありS君のことをよく知っていました。S君の御両親(ご家族)のがんばりにみんな感心していました。私はN家が大好きで、その助産師たちと時々S君のことやキャンプのことを話題にしていました。来年もS君にキャンプで会ってきます…言ってた矢先です。
    高見さんの「がんばれとして何が出来るか」との問いかけ。我が家は何もしてあげられないかも。でもS君・N家との出会いを忘れないで時にはS君と関わった人たちとS君を偲びながら、少し遠い所からみんなでご冥福をお祈りします。

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