私の作品の中では、珍しく異質な2つの作品。
作品との出会いは、いつもドラマがあり、想像以上の驚きがある!
今回、2つの作品のアーティストは障害者の人達です。
私はディレクター…
「ひかりのくに」はひかり作業所(18歳~60歳)の仲間達の絵、
「天使達の組曲」は南福岡養護学校(肢体不自由児)生徒達の絵です。
ひかり作業所の仲間達との出会い、南福岡養護学校の生徒達との出会い、
さらに「ひかりのくに」・「天使達の組曲」2つの作品との出会い…
すべてが、やはり縁としか云い様がない。
この縁に出会えたことにすごく感謝している。
・「ひかりのくに」との出会いは、紹介されはじめて尋ねた設計事務所。
偶然にも、ひかり作業所が法人の認可がおり、施設建設の打合せの最中…
話を聞く内に、私が最もやりたかった仕事に出会えた喜びで、
即、協力をお願いしてしまった。
席上、仲間達の絵をメインに制作する事を約束するが、
後日、作業所の仲間達の絵を見て愕然とする。
下手に触らない方が良い…絵が生きてる!
いろいろ並べてみる、勝手に並べるだけで物語になり、
心に語りかけてくるものがある、新鮮な未知の喜びでした。
正面の帽子の少年は、まこと君の描いた絵、彼は愉しい人の絵をよく描く、
右下の絵は、カニに見えるが、真上から見た、テーブルを囲み作業している仲間の絵、
黒く塗りつぶしてはいるけど、塗りつぶした下には肌色で顔をちゃんと描いている。
わが家から作業所までの道/大好きなチュウリップの花/太陽があり虹もある/
いつも組み立てている洗濯ばさみもある。
みんな作業所に来るのが愉しい様子が伝わってくる。
最初は「ひかりのこどもたち」と名付けようと思ったが、それはこちら側の話し、
ひかりの国から世の中に、いっぱい光りを…と思い
「ひかりのくに」にタイトルはさせて頂いた。
・「天使達の組曲」南福岡養護学校との出会いも不思議な御縁だった。
息子の俊輝が通っていた養護学校で、移転新築の最中に、
お世話になってる先生から電話があり、
(新しい校舎に生徒達のためにステンドグラスをお願い出来るか?
学校側には、まだ話してはいないので、どうなるか解らないが…)との話し、
その後、話は立ち消えになったものの、先生の熱意に感じ、逆に協力をお願いする。
ステンドグラスの為に描かせた絵ではなく、日常の授業の中で描いた絵を集めて頂き、
構想を練るため、しばらく仕事場の作業台の上に並べて眺める…
やはり、ひかり作業所の仲間達の絵と同じで、
何の邪気も無く、ピュアな気持ちのままに描いたのがよく伝わってくる。
ただし、ここだけは困った問題が起こる…
当然息子の絵もある訳で、親心として無意識に息子の絵を
大きく描き過ぎるのには参った…(左側に描いてる鳥の絵)
極力抑えたものの、やはりメインに描いてしまった。 ごめんなさい!
中には、かなり重度の子もいる、でもやはり同じ仲間
なるべく1人でも多く入れてあげたい…!
書き殴った線でも、つなぎの線として入れる。
太陽に黒点がある/ウサギがいてネコがいる/ライオンがいる/
大好きなセーラームーンもいる/そして愛し合ってる魚がいる。
みんな仲間達の絵…ひとつひとつの絵で組み立てられた貴重な作品
「天使達の組曲」とする。
コメント